ホワイトデータセンター
ホワイトデータセンター(WDC)は、除雪の冷熱と再生可能エネルギー(再エネ)を利用することでCO2排出量ゼロを実現したデータセンターです。
100%再エネのデータセンターを作ることは技術的に難しくありませんが、商業利用に耐えうるコストパフォーマンスを持ったデータセンターを作ることは、非常にハードルが高いといえます。
WDCではこのハードルを大きく下げるために、除雪の冷熱を利用しています。
一般的なデータセンターではサーバーを冷やすための電力が、データセンター全体を動かすための電力の約半分を占めていると言われています。
WDCでは、サーバーの冷却に必要なエネルギーに、雪を利用していることから電力を必要としません。
これによりCO2排出量ゼロとコストパフォーマンスの両立を実現したのがWDCなのです。
企業の皆さまにおかれましては、WDCにサーバーを置くことで、
が可能となります。
J-クレジットとは
省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組による、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成への使用や企業へ売却することが可能です。
(J-クレジット制度ウェブサイトより)
CO2排出量ゼロのデータセンター
世界最高レベルのPUE値
例えばPUE値が1.0の場合、サーバー機器を動かすこと以外の電力を使用していないことを意味します。
しかし通常データセンターの運用には、サーバーを冷やすための電力が、サーバー機器を動かすことと同程度必要なのが現状です。そのため、一般的なデータセンターの PUE 値は1.5から 2.0 程度になります。
WDCのPUEは夏期でも1.04
冷却の電力使用量を最小限とすることで100%再生エネルギー(電気)を使用しても価格競争力のあるデータセンターが実現しました。
データセンター棟
WDCは需要に合わせて増築をして行くタイプのデータセンターです。
- 1号棟
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S造平屋建て(110.46㎡)
サーバー室:75.48㎡
電気室:33.44㎡
収容容量20ラック
機械設備棟(37.90㎡)
竣工:平成27年9月18日
雪山
雪山は美唄市の公共除雪排雪を受け入れることによって作られます。
表面をウッドチップで覆うことで、次の冬まで雪が残ります。
雪山の下にはホタテの貝殻に再生した水を浸透させるパネルが敷いてあります。さらにこの下にあるパイプに流れる不凍液が、データセンターと循環することで、冷却を行います。
食料生産棟
食料生産棟は、冬季にサーバーの廃熱を供給することで、室内は15度から20度を維持されます。
これにより野菜や魚介類の養殖を行っています。
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小松菜 -
アワビ -
アワビ飼育用水槽
立地
北海道美唄市
所在地
北海道美唄市茶志内町3区(空知工業団地内)
規 模
面積:9ha
交 通
- 道路
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道央自動車道美唄ICまで約7km(約10分)
- 鉄道
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JR函館本線美唄駅まで約7km(約10分)
JR函館本線奈井江駅まで約3km(約5分)
- 空港
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新千歳空港まで約102km(約75分)
- 港湾
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石狩湾新港まで約85km(約75分)
苫小牧港まで約115km(約80分)
空知工業団地全体像
データセンター設立までの道のり